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2014年6月7日土曜日

福井県建設業厚生年金基金 逮捕元役員は旧社保庁関連OB 贈収賄事件

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6月6日付の福井新聞によると、福井県建設業厚生年金基金をめぐる贈収賄事件で逮捕された源工京一氏は旧社会保険庁関連OBだと報じられています。天下りのようです。贈賄した投資コンサルタント会社「株式会社エー・エム・シー」の役員などもチェックしておきます。
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『 福井県建設業厚生年金基金(福井市)の資産運用のコンサルタント業務契約に絡む贈収賄事件で、現金数十万円を受け取ったとされる同基金の前常務理事が、退職後の後任者に投資コンサルタント会社「エー・エム・シー」(東京)との契約を続けるよう引き継いでいたことが5日、基金への取材で分かった。県警は贈収賄の目的が契約続行に関係しているとみて、供述や押収した証拠を元に慎重に調べている。』
へー、エー・エム・シーは東京の会社なのか。

贈賄容疑 田口英樹(エー・エム・シー社)役員・実績

エー・エム・シー
http://www.assetmc.co.jp/company/info.html
 年金基金を44も運用してるのですね。
『 事件では4日、収賄の疑いで福井市河水町、前常務理事の源工(げんく)京一(70)、贈賄の疑いで東京都杉並区、エー・エム・シー社長の田口英樹(64)両容疑者が逮捕された。』
HPには田口氏の挨拶などの情報もあります。

源工京一 収賄容疑 旧社会保険庁関連OB(天下り)

さてここから新しい情報が出ています。
『 源工容疑者は国民年金などの実務を担当する旧社会保険庁(現・日本年金機構)関連のOBで、県警によると1997年から常務理事を務め、99年からコンサルタント業者選定について権限を持つ執行理事を兼ねていた。』

源工京一 プロフィール

  • 旧社会保険庁(現・日本年金機構)関連OB
  • 1997年 福井県建設業厚生年金基金 常務理事
  • 1999年 同執行理事
天下りだったのですね。

エー・エム・シー社とのコンサル契約の歴史

『一方のエー・エム・シーは2003年からコンサル業務の委嘱契約を結び、資産運用の現状分析などを行っていた。
 契約は、この体制のまま約9年間続き、12年7月末に源工容疑者が退職した。贈収賄があったとみられるのは直前の同年5月だった。県警は、田口容疑者が現金を贈った主な目的は、退職後も契約を続けてもらうためだったとの見方を強めている。契約額は年間数百万円とみられ、現在も続行している。』
  • 2003年 エー・エム・シーがコンサル業務委託契約
  • 2012年5年 贈収賄の疑い
  • 2012年7月 源工容疑者が退職
  • 2014年6月 現在も契約は続いている
『 捜査関係者によると、見返りとして受け取ったとされる現金は源工容疑者の口座に振り込まれていた。』
捜査関係者によると、お金が振り込まれていた事実は確認したとのこと。

源工容疑者の退職後にも契約が続くようにエー・エム・シー社が贈賄したように報じられていますね。

契約を引き継ぎ

源工容疑者とエー・エム・シーの付き合いはこの仕事上だけのものだったのでしょうかね。
『 後任の常務理事は取材に「前常務理事から契約について引き継ぎがあった。運用実績に問題が見られなかったためエー・エム・シーとの契約を続けた」と話した。事件について「事実であれば残念だ」とし、コンサルタント契約には「捜査の推移を見て対応を検討する」と話した。 』
引き継ぎではどんなことを共有したのでしょうかね。また後任の常務理事はどういうプロフィールなのでしょうかね。

まだ、エー・エム・シー社の選定はどのように行われたのかについては報じられていませんね。

福井県建設業厚生年金基金の実態

『 同基金を構成する建設業は12年度末時点で246社。資産総額は今年3月で約119億円。』
福井県建設業厚生年金基金の運用業績はどうなってるのでしょうか。HPをみてもサッパリです。
『 県警は5日、両容疑者を送検した。』
今回のリークはどこから来たのか関心があります。何かかうまく言ってないのではないか。そう勘ぐりたくなりますね。

企業年金の1つ、厚生年金基金をおさらい

『 ◆厚生年金基金 老齢厚生年金を補完する企業年金の一つ。企業などが国の認可を受けて法人(基金)を設立、国の年金給付を一部代行するとともに、独自に企業と加入者の掛け金を積み立てて運用益を上乗せ給付している。バブル崩壊後は利回りが悪化。2002年には確定給付企業年金法が施行され、代行返上が可能になったことで基金数は減少した。さらに昨年は、国が法改正を行い、他の企業年金制度への移行を促したり、解散しやすい特例制度を導入した。近畿厚生局管内では現在、74基金がある。』
先日も中小企業の企業年金について報じられていましたね。

今回は氷山の一角でしょう。同様のケースは全国いたるところにあるのではないか。こういった事件をきっかけに、厚生年金基金への理解が進んでしまうのも皮肉なものです。

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