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2014年6月6日金曜日

GPIFの年金資金「株式」運用 投資家のメリットばかり叫ばれるがリスクは受給者が背負う

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GPIFの年金資金の運用について相場と関係付けられて報じられています。GPIFの年金運用にはリスクが有りますが、一時的にでも景気が上がれば投資家をはじめとする株式市場関係者にはメリットが有ります。ただし、運用のリスクを実際に負うのは年金受給者です。
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『 企業業績は今期も増益が見込まれる中、6月末には政府による新成長戦略が発表され、法人税の実効税率引き下げなどの具体策が盛り込まれる見込みだ。また年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用資産の見直しがあり、日本株比率が拡大すれば、相場は再び上昇基調に突入するだろう。』
GPIFは年金の運用を行う独立行政法人です。だけど運用責任なんてありゃしないのです。

例えば、厚生年金基金は、会社の外側に厚生年金基金を設立して運用しますが、その運用にはコンサルタント会社が選定されたりしますね。

だけど景気が悪くなれば当然、厚生年金基金自体が破綻するわけで。コンサルタント会社に責任なんてあるわけ無いし。厚生年金基金にも責任なんて無いわけで。責任とリスクをおうのは会社と社員ですね。厚生年金基金が破綻すれば、じっさいに社員が損をするのです。

景気と厚生年金基金の関係を踏まえれば、GPIFの存在も理解できるわけで。結局のところ契機が悪くなればGPIFが頑張ったところで破綻するわけです。運用する企業たちは損なんてしないわけで。

景気を良くするために、GPIFが、年金を株式運用にこれまでより多くの資金を投資することになるわけですが。

(1)年金をこれまでより多く株式に投資

した後について考えてみれば、当然2パターンあるわけで。

(2)それによって景気が良くなれば
(3)投資した株価が上がり
(3)年金運用に割いた年金資金が増えて、
(4)年金の破綻度合いが「まし」になる

ということですが、

(2)何らかの要因で、景気が悪くなれば
(3)投資した株価が下がり、
(4)年金運用に割いた年金資金が減り、
(5)年金の破綻度合いが、 「悪化」する

となるわけで。

年金運用は、株式市場の景気頼みなのですね。そしてその景気を年金資金であげようというわけで。

もちろん一時的にでも景気が良くなれば、株式市場関係者は喜ぶわけですが。年金受給者全体がリスクを負うということになるのですね。もちろん政府もリスクを負ってますけど、懐が寒くなって生活が苦しくなるわけじゃないですからね。

運用者の責任はどういうふうになってるんでしょうかね。そういう議論ってないですよね。

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